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一杯のワインがすべてを変えました
スイスに初めて訪れたのは1994年
その後、一年間暮らし、旅を重ね、
いつしか26すべての州を訪ねるほど、
この国は身近な存在になっていました。
けれど、そんな私にも、
まだ知らないスイスがありました。
スイスワインです
ティチーノ州で出会った、
メルローから造られた白ワイン
その一杯は、
それまで私が知っていたワインの世界を
大きく広げるものでした。
こんなワインが、スイスにあるのか
驚きと感動は、
やがて、この一杯の向こうにあるものを
もっと知りたいという思いへ変わっていきました。
日本ではほとんど出会えないワインでした
もっと飲んでみたい。
もっと知りたい。
そう思って調べるうちに、
スイスワインが国外では
ほとんど出会うことのできないワインだと知りました。
そのほとんどがスイス国内で消費されるため、
国外へ出ていくワインはごくわずか。
長くスイスを訪れてきた私でさえ、
これほど豊かなワイン文化があることを
ほとんど知りませんでした。
これほど魅力的な世界がありながら、
日本ではまだほとんど知られていない。
その事実は、
私の中にひとつの想いを生みました。
このワインを、
日本の人たちにも知ってもらいたい。
いつか日本へ届けたい
やがて、私の関心は、
ワインそのものだけでなく
その向こう側へと広がっていきました。
誰がぶどうを育てているのか。
どんな土地で造られているのか。
そこでは、どんな料理とともに飲まれているのか。
ワイナリーを訪ね、
造り手と言葉を交わすたびに、
一本のボトルの向こうにある世界が
少しずつ見えてきました。
ワインには、
土地の風景があり、
人の営みがあり、
受け継がれてきた文化がある。
いつかこのワインを日本へ届けたい。
その背景にあるスイスのことも、
一緒に伝えたい。
そう考えるようになっていました。
まだこのときは、
それが自分の仕事になるとは
思っていませんでした。
決意に変わったぶどう畑
2018年
スイス北西部、
バーゼルラント州ムテンツを訪れました。
「ホーレガッセ」と呼ばれるぶどう畑です。
斜面に広がる畑に立ち、
ぶどうを摘み、
造り手とともに過ごすなかで、
それまで胸の中にあった思いが
ひとつの決意に変わりました。
スイスワインを、日本へ届けよう。
後から振り返れば、
あの畑で受け取ったものは
ひとつの「天啓」だったのかもしれません。
長く続いてきたスイスとの時間。
メルロの白ワインとの出会い。
造り手たちとの出会い。
そして、日本へ届けたいという想い。
それぞれ別々だったものが、
この畑で、
ひとつにつながりました。
そして、長年勤めた会社を離れ、
2019年、
合同会社ヘルベティカを立ち上げました。
今、ヘルベティカが届けている
「ホーレガッセ」というワインも、
あの日立っていた、その畑の名を冠しています。
Beyond the Glass
私たちが届けたいのは、
ワインだけではありません。
ぶどうを育てる人
その土地に受け継がれる料理
山や湖、川のある風景
言葉や習慣、そして人々の暮らし
一杯のワインの向こうには、
その土地の文化があります。
だから私たちは、
Beyond the Glass
という言葉を掲げています。
ワインを通じて、
スイス文化を日本のみなさまへ。
一本のボトルを入り口に、
まだ知らなかったスイスに
出会っていただきたい。
それが、
ヘルベティカがこれからも
続けていきたいことです。
日本のみなさまへ
スイスワインは、
まだ日本では馴染みのある存在ではありません。
私自身がそうだったように、
一杯のワインとの出会いから、
それまで知らなかった世界が
広がることがあります。
私たちが届けた一本が、
あなたにとって、
まだ知らなかったスイスへの入り口になれば。
一杯のワインから始まったヘルベティカの物語は、
これからも、
グラスの向こうへ続いていきます。